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エリザベス女王杯(G1) [最終見解]

2023年11月12日(日)
京都11R エリザベス女王杯

2019年以来の京都開催となるエリザベス女王杯。

京都競馬場で行われた2017~19年の直近3年で、当日単勝5番人気以下の立場から馬券に絡んだ4頭は、全馬が前走芝1800m以上の芝重賞で3角5番手以内の先行経験があった馬。

また、京都開催の近3年で馬券に絡んだ9頭は、全馬が前走1800m以上の重賞で5着以内に走っていた馬という共通項も。

気性的には前向きな好調馬有利の傾向。

尚、血統的には、いわゆる非根幹距離重賞に実績のある種牡馬の産駒が断然有利。

2017年の勝ち馬モズカッチャンは、有馬記念の勝ち馬ブラストワンピースを輩出したハービンジャー産駒。

2018年の勝ち馬リスグラシューは、後に宝塚記念と有馬記念の非根幹距離G1をどちらも制覇。父は自身も有馬記念勝ち馬で、種牡馬としても非根幹距離G1レースの好走馬を複数頭輩出したハーツクライ。

2019年の勝ち馬ラッキーライラックは、現役時代に有馬記念を2勝、宝塚記念も制したオルフェーヴルの産駒。

この結果が示す通り、非根幹距離重賞巧者血統の中でも、エリザベス女王杯と同距離G1の宝塚記念、もしくは同じく非根幹距離G1の有馬記念(芝2500m)に実績を持つ種牡馬の産駒は特注系。

アートハウスは、前走の中山牝馬S(中山芝1800m・G3)3角3番手の位置取りから4着。

父スクリーンヒーローは、有馬記念勝ち馬ゴールドアクターを輩出。母父ヴィクトワールピサも2010年の有馬記念勝ち馬。

また、母パールコードは、惜しくも馬券には絡めなかったものの、2016年のエリザベス女王杯4着馬。

父がスクリーンヒーローになったことで、母よりも非根幹指向が強まったキャラクターで、定石通りに京都開催のエリザベス女王杯向きと言える1頭。

ハーパーは、前走の秋華賞(G1)が3コーナー4、5番手付近追走から3着好走と、買いパターンに合致。

父は前述した非根幹距離G1の巧者系で、エリザベス女王杯勝ち馬も輩出したハーツクライ。

父がハーツクライで、母父がスピード持続力血統の米国種牡馬という意味でも、2018年の勝ち馬リスグラシューに近いキャラクター。

尚、そのリスグラシューも本馬同様に、牝馬3冠レースではあと一歩及ばなかった馬。

京都開催時のエリザベス女王杯は、牝馬3冠レースの何れかで3着以内実績、かつ牝馬3冠レースでは未勝利だった馬が4連勝中というデータも。

いわゆる根幹距離G1ではあと一歩及ばなかった馬が、若干の距離、舞台の変更でパフォーマンスを上昇させやすい当レース向きの典型。

サリエラは、デビューからこれまで6戦の競馬が、全てのレースで上がり順位3番手以内の末脚を計測。

京都競馬場で行われた近3年で馬券に絡んだ9頭中6頭は、近2走以内に上がり順位3番手以内の末脚の実績があった馬というデータも。

京都外回りコースで施行される長距離G1レースだけに、末脚の裏付けがある馬も期待値の高い方向性。

全姉サラキアは、エリザベス女王杯の連対実績馬。

姉はその後、有馬記念でも人気薄で2着と結果を残したように、非根幹距離の大舞台に強い一族であることも強み。

尚、そのサラキアは明け5歳から本格化。

いわゆる遅咲きの一族特有の上昇度にも期待できるキャラクターで、姉よりも一枚上の素質馬であることも踏まえれば、波乱演出以上の激走まで想定できる1頭。

ブレイディヴェーグは、日本の主流ではない仏国牝系で、近親にエリザベス女王杯で2度の好走歴を持つミッキークイーン。

母インナーアージも、3勝クラスの2500mで勝利実績馬と、いわゆる非根幹指向の強いキャラクター。

秋華賞をパスした経緯も込みで、定石通りに勝ち負けに期待できる1頭。