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なぜ、競馬は当たらないのか。(初心者入門編vol.1)

なぜ、競馬は当たらないのか。

競馬の勝馬投票券(馬券)を購入した経験のある方であれば、誰もが1度は考えたことがあるであろうフレーズ。

競馬は難しい、競馬は複雑、競馬は当たらない。

初心者の方はもちろん、長年の競馬ファンの方であっても、このような思考は尽きることがありません。

無論、筆者である血統マニアの独り言も、この競馬は当たらないと日々奮闘している張本人。

という訳で、この記事ではなぜ、競馬は当たらないのかを今一度考えると共に、競馬で当たりを掴むパーセンテージを1%でも向上させるための思考についても深掘りしていきたいと思います。

競馬は極めて人気通りに決まり辛い

競馬が当たらない、当たり辛いとされる理由はすでに至るところで幾度も議論が交わされてきましたが、よく取り沙汰されるところで言えば、競馬は極めて人気通りに決まり辛いことでしょうか。

至極当然のことではありますが、大前提として競馬は世間の想定通りには決まらない可能性が極めて高い競技。

競馬・競艇・競輪・オートレースと、現在日本に存在する公営競技4種の中で、出走数、最高配当の部門でも競馬は1位。

自身のコンディション、出走メンバー、枠順、天候、馬場状態、展開、競馬場等々の変動もある競馬は1つとして同じレースも存在しないため、結果として競馬が当たらない、当たり辛いといった認識が浸透しているのかもしれません。

また、ここに1つ付け加えるのであれば、競走馬は常に一定の能力で走るとは限らないことも挙げられます。

競走馬は、先に挙げた自身のコンディション、出走メンバー、枠順、天候、馬場状態、展開、競馬場などの様々な要素の変動によって、常にそのパフォーマンスにも上下幅があります。

1勝クラスを圧勝して2勝クラスで惨敗、内枠で好走して外枠で敗戦、良馬場で走って道悪馬場で敗戦、スローペースで走ってハイペースで凡走、東京競馬場で好走して中山競馬場で敗戦等々。

シチュエーションによって変動する競走馬のパフォーマンスが人気通りには決まり辛いを助長し、結果として競馬が当たらない、当たり辛いの思考に繋がっていくのでしょう。

とはいえ、あくまでも的中に特化するのであれば、出走馬全ての単勝、複勝などを全て購入すれば、当たりは実現できます。

しかし、この単勝、複勝全頭買いは根本的に利益を出すことが難しいこと、また利益を出すためには膨大な費用が掛かることもあり、大半のプレイヤーが敢えてチャレンジをすることはない、という側面もあります。

それらを踏まえれば、厳密には競馬は当たらないというよりも、競馬は「稼げない」「儲からない」「利益が出ない」と考える人のほうが多数派であり、そういった意味では競馬で当てるというよりも競馬で利益を出す競馬で勝つことを模索するほうがより得策と言えるでしょうか。

また、前述した膨大な費用というフレーズに不随する話をすれば、競馬はプレイヤー側の資金も勝敗の命運を分ける重要な要素。

資金1億円のプレイヤーと資金1万円のプレイヤーとでは、余程の実力差がない限りは的中率や回収率も資金に比例する可能性が高く、1億円の投資額があれば、マーチンゲール法なども活用して利益は生み出しやすくもなるでしょう。

マーチンゲール法…勝率5割ほどのカジノゲームなどにおいて賭け金を失った際に次回に賭ける金額を2倍に増やすことで前回までの負け分を取り返そうとする戦略

とはいえ、現実的に馬券に1億円をつぎ込めるプレイヤーは極めて少数派。

ここでは、一般庶民レベルで競馬で勝つための思考を模索していきます。

競馬で勝つために必要な要素とは何か

では、筆者である血統マニアの独り言を含めた一般庶民が競馬で勝つために必要な要素とは何か。

ここにも様々な要素があるとは思いますが、血統マニアの独り言的見解という意味では、人気薄の好走馬を見つけること。これに尽きます。

当たり前の話にはなりますが、競馬(に限らずですが)は投資額を最小限に抑えて高配当(人気薄の好走馬)を的中すればするほど回収率は上昇します。

逆に言えば、どんなに好走馬を的中させ続けたとしても、その馬が全て断然の1番人気馬であれば、回収率が飛躍的に上昇することはなく、最悪の場合は当たっているのに収支はマイナス、といったことにもなり兼ねません。

つまり、競馬は自身が購入する馬券の価値を意識することで、少なからずその回収率は上昇の一途を辿ります。

少しだけ難しい話をすれば、1つのレースだけでオッズ1.5倍の単勝を1000円的中したケースと、オッズ15倍の単勝を100円づつ10レース分購入して1レースのみ的中した場合の回収率はイコールです。

この場合、馬券の価値自体は同率のため、どちらが得策かといった議論は避けますが、当然のことながら日本でより多くの馬券が売れているのは前者です。

あくまでも概ねの数値にはなりますが、単勝1.5倍台の勝率は70%前後。単勝15倍台の勝率は5~10%。前者が1回のみのチャレンジしか許されないのに対して、後者は10度のチャレンジが可能と言えば、後者に魅力を持たれる方も少なくはないでしょうか。

と、ここまでを振り返ると、何かよくある安っぽい競馬投資術のような内容になりましたが、本編はここからなのでご安心ください。

人気薄の好走馬を見出す戦略

当然のことではありますが、単勝オッズ15倍の馬を機械的に10レース買い続けたとしても、ほぼ全てのレースでその馬券は外れることでしょう。

一般層の馬券プレイヤーが競馬で勝つために必要な力は、オッズ妙味のある馬を無差別に買い続けることではなく、あくまでも人気薄の中で好走確率の高い馬、すなわち人気薄の好走馬を見出すことに限ります。

長年の競馬ファンの方からすれば、当たり前のことを当たり前に記載しているようにも見せますが、馬券購入者の大半はこの行為を怠っている、と言っても大げさではありません。

具体例を挙げて説明をしていきます。

中山競馬場で行われる3歳未勝利のダート1200m戦で、近走同じ舞台で2着3着を繰り返している単勝1番人気馬がいると過程します。

よくあるシチュエーションですが、この場合、馬券を購入する方々の大半が、近走は同じ舞台で好走しているから今回も走るであろうと、予測するからこそ上位人気に押し上げられます。

この手のタイプは競馬新聞等々にもたくさんの重い印がつきやすく、予想家たちの評価も高い場合が多いため、一般的には最も馬券を購入しやすいタイプとも言えるでしょう。

但し、これらの馬は視点を変えれば、未勝利戦でも勝ち切れない馬とも解釈はできます。

実際に、中山ダート1200m戦における3歳未勝利の単勝1番人気は、その勝率も概ねで70%前後。単勝回収率も60~70%に留まります。

単勝回収率…単勝を1万円購入して1万円帰ってきた場合は単勝回収率100%、単勝を1万円購入して9千円しか帰って来なかった場合は単勝回収率90%

もちろん、この手のタイプは最もよく走りますが、その単勝回収率が示す通りに買い続けることで収支は確実にマイナスへと向かい、回収率(競馬で勝つ)という意味で得策ではありません。

一方で、当カテゴリーで期待値の高いパターンも明確に存在します。

最も知られているところで言えば、距離短縮の前走敗戦馬、あるいは前走芝で負けていた馬が挙げられます。

距離短縮の前走敗戦馬は、特に前走先行経験馬、前走芝で負けていた馬は、特にダート初出走馬の期待値が上昇することも定説。

念のため、そのメカニズムを解説すると、距離短縮の前走先行経験馬(特に前走で負けている馬)は、今回よりも長い距離の前走で一定のスピード能力を示していながらもラストで失速いたからこそ距離を短くすることで能力を発揮する場合があり、前走芝で負けていた馬は本来ダートが得意にも関わらず芝を使われていた馬が能力を開花させるケースがある、といったところでしょうか。

また、先に挙げた1番人気馬のように競馬は近走で好結果を残している馬が評価を受けやすいため、未知の可能性を秘めるこれらのタイプは、馬券的にも基本的に期待値が高い馬が大半を占めます。

この戦略1つだけでも、先に述べた競馬で勝つパーセンテージを1%でも向上させることを達成していると言えそうですが、ここから更にその確率を上昇させることも可能です。

それはあくまでも筆者である血統マニアの独り言の個人的見解に過ぎませんが、その最大の武器は紛れもなく血統です。

血統とは、味にコクや深みをもたらすスパイスのようなもの

競馬における血統は、料理で言うところの味にコクや深みをもたらすような重要なスパイス。

先に挙げたシチュエーションで言えば、距離短縮の前走先行経験馬の中でもスピード指向の強い血統馬、もしくは前走芝出走馬の中でもダート指向の強い血統馬を選別することで、その料理にコクや深みをもたらすことが可能となります。

裏を返せば、距離短縮の前走先行経験馬であってもスピードの裏付けがない血統馬、あるいは前走芝出走馬であってもダートで走る要素のない血統馬であれば、期待値の高い馬とは呼べません。

中山競馬場で行われる3歳未勝利のダート1200m戦で言うのであれば、サウスヴィグラスやヘニーヒューズなどに代表されるダート大国米国競馬界の主流血統フォーティナイナー系やストームバード系、あるいはスピード指向の強い米国型エーピーインディ系種牡馬などの期待値の高さは、今や血統派のみならず競馬ファンの方々へ広く浸透しています。(※その分、近年は馬券もよく売れるので期待値的にはそこまでの馬も多いですが)

とはいえ、これから競馬を始められる方や、これまで競馬において血統を重視して来なかった方々にとって、中山競馬場で行われる3歳未勝利のダート1200m戦では短距離、スピード指向の強い米国血統馬が狙い目、といってもそのハードルが高いこともまた事実。

それらを踏まえた上で、次項では誰でも簡単に使える血統馬券術、その戦略を記述していきます。

皆様の日々の馬券にコクや深みをもたらす調味料のような存在として、ぜひご活用いただければ幸いです。